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前田義昭という名の写真人の独白

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スミオのひとりごと.189 No.249

高倉健という人

 人が名前を大きくする。
 高倉健という名がこれほど大きくなるとはもしかしたら本人さえ知る由もなかったかもしれない。ひとつひとつ全力投球した結果、気がつけば誰一人到達できぬ孤高の存在になっていたということなのか。高倉健が凄いのは、ジェームス・ディーンや赤木圭一郎が若死という壮絶さで最高の存在感のまま消えてしまったのとちがい、八十三歳になるまで主役で現役を貫きとおし歳をおうごとにますます磨きがかかってきたというところだ。これは人知れず想像を絶する努力と自分を律したたまものだと思う。
 高倉健のなにがいいかというと顔だ。これは親からもらったものでその人の努力でどうなるものではない。まずそれは絶対的なもので生まれながらにそれをそなえていた。高倉健ですらそれをもってしても当初はそれほどの俳優ではなかった。それが開花したのはなんといっても『網走番外地』『日本侠客伝』『昭和残侠伝』で侠客を演じてからだろう。様式美にうらうちされた斬り込みに行くシーンの美しさったらなかった。観客席で身震いしたものだ。かたちはヤクザだったが、男の美学や哀愁をこれほど演じきれる俳優はいなかった。胸をいくぶんはだけた着流し姿がこんなに似合う俳優はいなかった。毎回同じようなストーリーだがそんなものはまったくおかまいなくただ斬り込みのシーンを観たくて映画館に足を運んだ。バックに流れる『唐獅子牡丹』が観客を鼓舞し、そして途中で待ちうける池部良が登場すると最高潮にもりあがった。何回観てもあきなかった。これを演れるのは高倉健ただ一人だった。鶴田浩二ほかヤクザスターは何人もいたが、この美意識のある哀愁感が表現できる俳優は何回もいうが高倉健ただ一人だ。
 この後東映は実録路線に転じた。ボクは自慢じゃないが菅原文太にかわったこの路線のヤクザ映画を一本も観ていない。観る気がしなかった。これで高倉健とともにボクも東映から去ったというわけだ。
 プロダクション設立後の高倉健の映画は、侠客を演じていた頃ほどボクは熱心なファンではなかった。しかしかたちをかえて孤高の男を一貫して演じる姿は心をうつものがあった。そのなかで特に良かったのは『駅 STATION』だ。八代亜紀の『舟唄』がながれるなか居酒屋での倍賞千恵子とのからみは見応えがあった。こういう情緒感のある日本映画は本当に素晴らしい。ただ侠客以後の役は他の人でもできないことはない。なにせ高倉健がやると駅員にしても看守にしてもカッコよすぎる。どの作品においても役名がかわっても、高倉健そのものを演じなければならないジレンマがある。ぜいたくだが逆にそれが仇になることもある。だから他の人では代わりは出来ない義理と人情のはざまにゆれる侠客役にボクはこだわる。本人はそれじゃ不満だと思うだろうが。ファンとは勝手なものだ。
 ボクが今いちど演ってほしかったのは、年老いて堅気になって市井に生きる元侠客が昔の恩義にむくいるためやむにやまれぬ気持ちから再び封印した脇差しをもって立ち向かう映画が観たかった。それも夢となってしまって想像でたのしむしかない。ファンとは勝手なものだ。

2014.11.22











 
by y-lu | 2014-11-22 16:29 | 日常雑感 | Comments(0)

スミオのひとりごと.188 No.248

“一行詩写真”を移転しました。

 ご好評の一行詩写真を別サイトに移しました。「写真小説 トーキョー模様」と題していたサイトを「前田義昭の一行詩写真&写真小説」という新しいタイトルで一行詩を中心に二本立で掲載していきます。今後はこちらでご覧ください。
 http://montasan4.exblog.jp/ 表現スタイルはいままでと同じです。よろしくお願いします。

2014.11.10
by y-lu | 2014-11-10 11:52 | 一行詩写真 | Comments(0)

スミオのひとりごと.187 No.247

一行詩写真 41



天邪鬼
                   B級B面、好きなんだなぁこのひびきが





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by y-lu | 2014-11-08 15:26 | 一行詩写真 | Comments(0)

スミオのひとりごと.186 No.246

一行詩写真 40





ぬかよろこび
                  口笛ふけてニンマリしてたら夢からさめた






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by y-lu | 2014-11-07 11:08 | 一行詩写真 | Comments(0)

スミオのひとりごと.185 No.245

一行詩写真 39






言い分
                 おまえのいいたいことはだいたいわかる、だがな







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by y-lu | 2014-11-06 11:33 | 一行詩写真 | Comments(0)

スミオのひとりごと.184 No.244

一行詩写真 38




サラブレッドシリーズ. 4
オグリキャップ
           中央の門をたたいたのは血筋のさえない笠松のバンカラサラブレッドだった







 オグリキャップは地方の笠松競馬から中央競馬に移籍。ダート実績しかなかったが中央の芝での大活躍は周知のとおり。中央成績32戦22勝 (G1・4勝)
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by y-lu | 2014-11-03 13:22 | 一行詩写真 | Comments(0)

スミオのひとりごと.183 No.243

一行詩写真 37



青春時代
                   Gパンひとつが自分そのものだったよね




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by y-lu | 2014-11-02 10:20 | 一行詩写真 | Comments(0)

スミオのひとりごと.182 No.242

一行詩写真 36



スター
      嵐寛寿郎・伏見扇太郎・丘さとみ・赤木圭一郎・高倉健、ボクをとおりすぎた銀幕のアイドルたちよ




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by y-lu | 2014-11-01 07:18 | 一行詩写真 | Comments(0)