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前田義昭という名の写真人の独白

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スミオのひとりごと.42 No.103

半ちゃん写真は偶然²。あるいは偶然+偶然
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 偶然の小さな2は、自乗の偶然×偶然という意味ですが、あるいはそれより少し控えめな偶然+偶然でもいいかもしれません。これがボク流の半ちゃん写真のやり方です。
 流しのタクシー・ドライバーが前方に全神経をそそぎこんで、ストップ・サインを探し求めるのと同じようにボクは自転車(徒歩もある)でそれをやります。乗客と被写体との違いはありますが、眼光を鋭くして偶然の出逢いを求める行動は同じかもしれません。
 ストリート・フォトグラファーだったらここまでは誰でもやることです。ボクの半ちゃん写真術では、さらにもう一つの偶然を探します。それは写真をセレクトする段階です。通常は撮影したなかで良いと思うものを1カットづつ選んでいけばいいのですが、ボク流では隣り合わせる2カットを選びます。その2カットが一つの写真として見て面白いかどうか、その一点にかかっています。
 これは当然ながら1カットだけを選ぶより困難を極めます。1カットがいいと思っても隣との組み合わせがイマイチだったりすることは度々です。そうなるとボツです。
 偶然²、あるいは偶然+偶然という意味はそのことを指しています。撮影時に一回目の偶然があり、次に二回目の偶然に期待しなければなりません。偶然にとなり合った写真同士の組み合わせが面白いかどうかです。面白いかどうかの判定はボクの主観ではありますが。
 そんなものに頼らなくて、意図して撮ればいいじゃないかと思う人もいると思います。しかし、写真というものはそんなものではありません。「前のカットに合いそうなものを」なんて考えながら次のカットを探していたら写真なんて撮れるものではありません。出会った瞬間、何かを感じてシャッターを切るのが写真です。

 廃業した散髪屋と一生懸命自転車をこいでるおばちゃん。
 この組み合わせはペーソスとユーモアがあると思いました。廃業せざるをえなかっただろうと想像させる散髪屋の店舗に、容赦なく当たる西日。その先の路を行くと、自転車に乗った姿のおばちゃん。その動きがとてもユーモラスだったので自転車に乗ったままで後ろからパチリと一枚。この対比が面白かったのでセレクトしました。
 もっともこのようにいちいち意味付けを考えていたら、また別の方向に行ってしまいますので、あくまでもボクの感性で何となく面白いかなと思ったもので選んでいます。このように半ちゃん写真は、遊び感覚を最優先する写真術です。

2011.12.16






  
by y-lu | 2011-12-16 13:41 | 半ちゃん写真 | Comments(0)