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前田義昭という名の写真人の独白

都民が選んだ知事がこれだ —スミオのひとりごと229 No.329—

 九州にいる母親の介護に飛び回り(当然国会議員特権の無料パスでグリーン車を使っていたに違いない)、自宅では朝のゴミ出しに精を出す。テレビでこんなところをこれみよがしに見せていたが,今となっては善人を装って選挙民をだますためだったのだと合点がいく。
 いうまでもなく舛添知事のことだ。都庁では西郷隆盛の言葉をもちだして上に立つ者の心構えを職員に訓示したとのことだ。また金のかからない政治を目指さなければならないとマスコミでも熱弁をふるっていた。この事態に至って、この男の精神構造はいったいどうなっているのかと思う。前妻の片山さつきはこの男の本質を一番よく知っているはずだ。インタビューされてよく訊いてくれたという顔をし、立場上詳しくは言わなかったが酷い評価をしていた。
 都知事といえば都の権力の頂点にいる者だ。周りはイエスマンばかりだろうから諌めるものはいないのだろう。平職員ではない公人の極みだからこそ自ら襟を正して律しなければならない。豪勢な海外視察から始まって、今一番問題になっているのは公私混同であり、公金である政治資金を私的に使っていたことへの批判だ。政治資金規正法はザル法だからこそ、その盲点にのっかるのではなくよけいに自らを厳しく律しなければならない。ここが企業の利潤で得た金とは決定的に違うところだ。
 ここで初めて分かったのは、舛添は大阪でいうどケチな人間であることだ。(ケチとどケチはちがう) 世界堂や回転寿しなどの庶民が行くようなところでも白紙の領収書をもらっていた。通常、どうせ自分の金じゃないなら高級なところばかり行こうとするが、そこらへんに舛添らしさを感じる。ネットオークションでも美術品を購入していたらしい。それを知って腑に落ちたのは、例のオリンピックのパクリマークでつくった紙袋を、当初は庁内で使うと言っていたことだ。「もったいないでしょ」という言い方をしていたが、これはもったいない以前のことで、このへんの感覚もセコくてどケチさ故の発言だった。
 だいたい海外視察に大金を使う先鞭をつけたのは石原知事だ。やらなくてもいいオリンピック招聘に狂奔したり、尖閣諸島を都で買うと海外で発言したり (あの時の何億もの寄付金はどうなっているのだ) のパフォーマンスばかりだった。その反面、都庁には週二三日くらいしか出なかったらしい。新銀行東京で都民の血税をドブに捨てたのもこの男でとんでもない知事だった。舛添と違ってデカいことを言うが被害はこちらの方が大きい。思い起こせば、石原の息のかかった猪瀬もあのていたらくだった。今ではテレビで舛添の批判をしている。
 この期に及んでまだ都知事を続けると言っている。考え違いをしていましたと全面的に謝って返金し、潔く身を退いたほうがまだ立つ瀬がある。

2016.5.15















by y-lu | 2016-05-15 09:40 | 日常雑感 | Comments(0)